誰でも借りたお金はしっかり返したいですし、金融事故なんて起こしたくないものです。でも、ついうっかり引き落とし日を忘れて返済遅延になってしまった…なんてことは、絶対ないとは言い切れません。
1回だけならまだしも、そんなことが積み重なると、やがて破産など大変な思いをすることにもなりかねません。このような金融ブラックの状態になってしまったら、なかなか新たなキャッシングは難しいものです。
もしもそうなってしまったら、いったいどうすればいいのでしょう?再びキャッシング可能になるには、どんな方法があるのでしょうか?ここでは、そんなブラックの方たちに役立つお話をしていきます。
キャッシングやカードローンを利用したいと思っていろいろ調べていると、「ブラック」とか「ブラックリスト」という言葉をしばしば見聞きしますよね。
ブラックだと審査において不利になるというのはよく知られていることですが、そもそもキャッシングの審査とは、どういった点をチェックされるのでしょうか?まずは、そんなところからお話を始めたいと思います。
キャッシングに申し込むと、必ず審査があります。この審査に通らないと、融資を受けることができません。なので、申し込む前から審査が不安だという人も、少なくないですよね。
そんな不安を解消するためには、審査において何が有利でどんな点が不利になるかをある程度知っておくことが大切です。審査でチェックされる項目には以下のようなものがあります。
項目 | 内容 |
---|---|
勤務先・職種 | 公務員・士業は有利 自営業者はやや不利 無職は借入不可 |
雇用形態 | 正規雇用は有利 パート・アルバイトはやや不利 |
勤続年数 | 長ければ長いほど有利 勤続1年未満は不利 |
居住形態・居住年数 | 持ち家で居住年数が長いほど有利 公営住宅は不利 |
電話 | 固定電話があると有利 |
おおむねこのような傾向がありますが、その他の条件や貸金業者の種類によっても多少異なります。
たとえば、パート・アルバイトは正規雇用に比べれば不利ですが、勤続年数が長く、かつ年収に応じた希望限度額で申し込むならば、じゅうぶん可決の可能性があります。
また、無職は原則NGですので、無収入の専業主婦はほとんどの消費者金融において借りることができません。でも、総量規制の対象外である銀行系カードローンであれば、配偶者に安定収入のある専業主婦でも利用することができます。
審査基準に加えて、このような業種による違いもある程度頭に入れておくといいでしょう。(⇒キャッシングの申込み情報をチェック!)
キャッシングの審査において、上記の項目以外にも非常に重視されるものがあります。それが、個人信用情報です。個人信用情報とは、具体的には以下のような情報です。
このように、その人がこれまでどこでいくら借りているのか、返済はきちんと進んでいるのか、また多重債務者なのか、あるいは自己破産者なのか等、クレジットやキャッシングについての経歴が登録されているのが個人信用情報というわけなのです。
これらの個人信用情報は、信用情報機関というところに登録されています。
上記の3つが主な信用情報機関で、クレジットカードや消費者金融の情報はCICとJICCが、銀行ローンに関しては全国銀行個人信用情報センターが保管しています。これら3つはすべて民間の団体または企業で、相互に情報交流を行っています。
前章では、個人信用情報とはどんなものかをご説明し、審査においてその個人信用情報がとても重視されるということをお話しました。そんな個人信用情報に問題があることを「ブラック」と呼びますが、ここからはブラックという状態について詳しく見ていきましょう。
個人信用情報に望ましくない内容や事故情報が登録されていることを、総じて「ブラック」といいます。具体的には、以下のような状態だとブラックとみなされます。
うっかり1回だけ返済をし忘れてしまって、すぐに遅延損害金を含めて返済したというなら、それほど大きな問題にはならないかと思います。しかし、度重なる延滞や返済自体が苦しい多重債務といった本格的なブラックの状態では、新たな借入はまず無理でしょう。
なぜかといえば、当たり前ではありますが、金融業者はお金を貸して利息分を加算した金額をきちんと返済してもらうことで利益を出しているからです。返してもらえなければ貸し倒れになってしまい、経営が危うくなってしまいます。
特に大手消費者金融は広告をたくさん打てますから、しっかり返済してくれる優良なお客さんがたくさんいます。ですから、わざわざ貸し倒れのリスクを冒してブラックに貸す理由などありません。したがって、ブラックが大手消費者金融会社の審査に通ることはあり得ません。
先にも触れたように、1回だけ滞納してしまったけどすぐに完済したというパターンならまだ望みはありますが、債務整理歴があるなどの本格的なブラックは、中小規模の貸金業者でも借りることはできません。(こちらもご参考に→ブラックリストでも借りられるカードローンは?)
もしも「ブラックOK」と銘打っていて、本当に融資してくれる業者があったら、それは闇金のおそれもあります。
「B金融」や「090金融」などと呼ばれるところはブラックOKと謳っていますが、このようなところはすべて闇金です。どんなに借金に困っても、闇金には近づかない方が無難です。
闇金から借りるくらいなら、思い切って債務整理をしたほうがずっと前向きな解決方法と言えます。
前章では、ブラックでも借りられるまともな金融機関はないというお話をしました。それでは、ブラックの人が再びキャッシングをするには、いったいどうすればよいのでしょうか?ここでは、ブラックから抜け出すための方法をご紹介します。
個人信用情報にブラックとみなされる情報が登録されるのは、一定の期間内のみです。その情報の種類や信用情報機関によって、登録機関が異なります。主な登録機関は以下の通りです。
信用情報機関 | 内容と登録期間 |
---|---|
CIC | ・借入額など契約に関する情報:5年 ・残高金額、延滞など返済に関する情報:5年 ・破産申し立てなど債務整理に関する情報:登録されない ・申し込みに関する情報:6か月 |
JICC | ・借入額など契約に関する情報:5年 ・残高金額、延滞など返済に関する情報:5年 ・破産申し立てなど債務整理に関する情報:5年 ・申し込みに関する情報:6か月 |
全国銀行個人信用情報センター | ・借入額など契約に関する情報:5年 ・残高金額、延滞など返済に関する情報:5年 ・破産申し立てなど債務整理に関する情報:10年 ・申し込みに関する情報:1年 |
このように、多くのブラック情報はおよそ5年以内に消去されます。
そうすれば、もうブラックではないので、再びキャッシングを利用できるようになります。ただし、その時点で安定収入や返済能力があることが前提です。(⇒ブラックでも借入を諦めないで!)
複数の業者から借り入れがあって返済が苦しく、なかなかブラックから抜け出せそうにないという人は、おまとめローンを検討してみてはいかがでしょうか。
おまとめローンとは、2社以上の借り入れを1社でまとめることによって、返済日をひとまとめにできて、しかも場合によっては金利が下がったりするメリットがあるローン商品なのです。ほとんどの消費者金融にておまとめ商品が取り扱われていますが、より低金利の銀行で借り換えるのがオススメです。
数ある銀行系の中から、三井住友銀行のカードローンをご紹介します。
項目 | 内容 |
---|---|
限度額 | 800万円 |
金利 | 4.0%~14.5% |
申し込み条件 | ・満20歳以上満69歳以下の人 ・原則安定したご収入のある人 ・SMBCコンシューマーファイナンス株式会社の保証を受けられる人 |
必要書類 | ・運転免許証などの本人確認書類 ・源泉徴収票などの所得証明書類 (限度額300万円以上の場合のみ) |
消費者金融に比べて銀行はおまとめローンに力を入れていないところが多いのですが、三井住友銀行はおまとめを積極的にアピールしている銀行として、貴重な存在です。
念のため申し込みの前に相談してみて、金利が下がりそうならば借り換えもおすすめです。
借り換えれば早く完済できますので、多重債務というブラックからの脱却も早くできるようになりますね。
したがって、早く完済することが、より早くブラックと決別するための方法です。とはいえ、急いで返済しようと別のところからまた借金をすることは、余計に自分の首をしめることになりかねません。
おまとめローンや借り換えを検討しつつ、地道に返済することが一番です。
いったんブラックになってしまったら、その情報が個人信用情報から消去される期日が来るまで待つしかありません。ブラックのままでも借りられるところは、まともな業者にはないと考えておきましょう。
早く完済すれば、その分早くブラックから脱却できます。晴れてブラックではなくなり、安定収入と返済能力さえ有していれば、再びキャッシングも可能になります。
そうなったら、今度はきちんと返済していけるだけの借り入れに留めるようにして、快適なローン生活を送りましょう。
【参考ページはこちら】
トーシンは安全で危険性の少ないキャッシング?
それでも、どうしても返済が難しくなり、やむなくブラックになってしまったら、できる限り早く完済することを第一に考えましょう。
完済して年月が経てば、信用情報は元に戻りブラックな履歴はなくなります。そうすればまたキャッシングを利用できるようになりますから、希望を捨てずに頑張りましょう。
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個人信用情報は信用情報機関と呼ばれるところに保管されていて、申し込みをすると貸金業者からの照会に応じて、信用情報機関がその人の信用情報を提供するという流れなのですね。