貸金業者の中には、審査が驚くくらい簡単な場合があります。たとえば、本人確認だけですぐにお金を貸してくれる業者や、高額の融資でも簡単な所得証明だけで許可を出す業者などです。
大手の知名度のある消費者金融では、どれだけ希望金額が少なくても、必ず本人確認と所得証明が必要であることがほとんどなのですが、中小の消費者金融は、意外なほど審査が甘い場合があります。
注意しなくてはいけないのは、不自然に審査が甘い消費者金融の中には、闇金といわれる悪徳金融業者が潜んでいるということです。今回は、この悪徳金融業者、通称闇金と合法な消費者金融を見分ける方法を解説していきます。
カードローン審査をする最大の理由は、金利とリスクのバランス調整のためです。貸金業者は、利用者にお金を貸して、利子をつけて返してもらうことによって利益を得ています。
金利を高く設定すれば、利益が大きくなりますが、利用者はできるだけ金利の低い(負担が少ない)相手から借りようと行動するため、お互いの利益が拮抗する金利を設定する必要があります。
金利を低くしすぎれば貸すほうがほとんど利益を確保できなくなりますし、金利を高くしすぎれば、利用者はお金を借りてくれなくなります。金利は貸し手と借り手の両者が納得している状態でなければ、機能を発揮しないのです。
金利というのは、利用者がどのくらいの確率で借りたお金を返しきることができるかという予測、または利用者の収入の安定性や信頼性によって決まると考えられます。
確実に返してくれそうな相手には低い金利でお金を貸しても利益を見込むことができます。反対に、返済できなくなるかもしれない相手には、高い金利を課して、返済を促す(借り入れが長くなると金利が高くなるので早く返そうとする)とともに、万が一返済できなくなった時に被る損害を分散させます。
つまり、どれほど審査を緩くするかは、金融業者がどこまでリスクを抱え込むことができるかという面と関係してくるのです。経営が苦しい業者ほどリスクを抱えてでも顧客を得る必要性が高くなり、安定した業績を出せている企業は、リスクを極力回避しようとする傾向があります。
審査を甘くすることによって、利用者の質がどのように変化するかは、勘のいい人ならわかるのではないでしょうか。
審査が厳しい場合は収入が安定して信用できるため、金利が低く設定できる、つまり、返済能力の高い人はこうした金利の低い貸金業者を優先的に選ぶようになります。
審査が甘いということは、より大きなリスクを抱えることになる、つまりその分金利を高くする必要があり、審査が甘い業者を狙って契約を求める者は、返済能力が低い者や、金利の低い貸金業者に断られた利用者ということになります。
(こちらもご参考に→カードローン審査に通るポイントはここ!)
一般的に、大手貸金業者は金利がある程度低く安定した返済能力を持つ相手を選ぶようになります。専業主婦や非正規雇用者は大手ではなく、中小消費者金融で契約したほうが、断られる可能性が低くなります。
注意すべきことは、いかに小さな消費者金融であっても、「審査が不要」という業者は悪徳金融業者以外に存在しないと理解しておくことです。
審査が甘いという宣伝は、消費者金融であればどこでも見かけるありふれた文句です。しかし、審査自体が無い、またはごく簡単な身分証明だけで高額の融資をする業者は存在しません。先述したように、リスクとリターンが釣り合わないからです。
審査に落ちてばかりの状態だと、こうした文言に引っかかりやすくなりますが、闇金はこうした相手を狙っているということを肝に銘じておくべきなのです。
国に営業許可を得ずにお金を貸すのが闇金の定義です。「違法な金利の金貸し=闇金」という認識は間違いなので最初に知っておきましょう。
闇金を見分けるポイントはいくつかありますが、慣れればその企業が合法か違法かを判断するのは簡単になります。中には、巧妙に偽装した闇金もありますが、基本的には確実に合法といえる業者を利用し、判断が出来ない業者は避けてしまえば問題ありません。
どんなに巧妙に隠していても、絶対に闇金が誤魔化すことが出来ない情報というのが、営業登録番号です。
これは簡単に言えば、国から各貸金業者に発行する許可証のことです。貸金業を営むためには、国に「これからお金を貸す商売をします」という申請を出し、これば認められる必要があります。認められると、国から営業許可登録番号という免許証代わりのものが発行されます。
同じ番号は二つとなく、偽造することが不可能です。番号は誰でも政府に問い合わせることができ、番号を照合する政府のウェブサイトに入力することで、業者名や所在地などの情報が簡単に得られます。
闇金の中には、偽の営業許可番号を掲載していることもありますが、政府の照合を誤魔化すことは出来ません。無名の消費者金融を使用するときは、これを必ず確認するようにすれば、悪徳金融業者は簡単に回避できます。
悪徳金融業者のみが持つもう一つの特徴があります。これは、合法の貸金業者では絶対にありえない行動なので、これに該当する場合は、即座に闇金と判断することが出来ます。
合法な貸金業者は絶対に自分から利用者に働きかけをしないという性質があるので、貸金業者側から接触してきたときは、確実に違法な業者だと断言できます。
これは、非常に有効な闇金判別法であり、闇金は大抵借り入れに困っている利用者の情報を手に入れてから、電話などで融資の話を持ちかけてきます。
貸金業者は、電話や訪問などによる営業活動を法律によって禁止されています。そのため、合法な貸金業者はこうした手段をとること自体できないのです。逆に言えば、こうした営業をかけてくる相手は、即座に闇金だと判断できるのです。
(⇒危険なキャッシングには気をつけて!)
物騒な話ですが、闇金業界は横のつながりが非常に強い業界といわれています。その最たる例が「顧客リスト」の共有問題です。
たとえば、ある一つの闇金業者が狙いやすそうな顧客(金のやりくりに苦労している相手)の情報を得ると、あっという間にその顧客の情報は闇金業者の間で共有されます。
闇金の客になりそうな相手、または過去に闇金を利用したことがある者の情報は電話番号、住所氏名までリストにされて闇金同士で売買されていることすらあるのです。
一度でも闇金に引っかかると、見ず知らずの闇金まで寄ってくるという始末の悪さが特徴です。変な貸金業者を利用したら、次から次への融資の電話が来るようになったというケースは、まず間違いなく顧客データが流出したと考えるべきでしょう。
一言で闇金といっても、実はかなり特徴が異なる業種が混在しているのがこの業界です。たとえば、より普通の消費者金融に見えるように偽装された闇金、審査が不要で高金利で融資する闇金は割と普通の闇金です。
「紹介屋」といわれる、自身は金を貸さずに別の闇金を紹介する業者は正確には貸金業者ではありませんが、情報を主に扱う闇金の一種とされています。「まとめ屋」といわれる複数の債務をまとめる代わりに、より多くの金利を請求する業者、「090金融」といわれる特定も住所を持たずに融資の電話を主な活動としている業者などがあります。
この中で一番気を付けなくてはいけないのが、債務整理をした後に税理士を偽ってかかってくる紹介屋の電話です。
このように、闇金は普通の人にはまずアプローチしてきません。なぜなら、普通の人はそんな胡散臭い電話はほとんど信用しませんし、借り入れが必要だと思ったら、銀行なり大手の消費者金融を利用するからです。
こうした怪しい融資話に飛びつくのは、今も昔も、借金で首が回っていない相手と相場が決まっています。「金に困っていても闇金なんかに引っかかるわけない!」と思っている人、そんな人こそ危ないのです。闇金の融資に誘う話術は極めて巧みです。
銀行ではなく、消費者金融から借り入れをするなら、誰しも金利の低い業者から借りたいと思うでしょう。消費者金融で金利が低いのは、やはり大手の業者です。
意外と知られていないのですが、大手消費者金融の審査合格率は約6割と決して高くはなく、例えば、100人申し込んだら40人前後は断られているのです。
借り入れを断られる理由は基本的に公表されませんが、多くの理由は返済能力の不足と考えられています。借り入れを申し込む時に自身の返済能力をよく理解せずに無茶な金額の融資を申し込む人が多いのも、審査通過率の低さの原因と言われています。
審査に落ちた後も行動も問題になることが多いです。俗に言う「申し込みブラック」になる人も割合が高いのです。ある消費者金融に落ちらと気に、その理由を大して考えずに同じような金利の別の消費者金融に申し込んで、また断られるということをしてしまうのです。
同じような金利なら同じような審査基準なので、似たような業者で審査に弾かれたならば、そこでも再び弾かれる可能性が極めて高いということを理解しないと、あっという間に申し込みブラックになり、どこからも借り入れができなくなります。
(⇒審査が緩いキャッシングを教えて!)
こうならないようにするには、大手の消費者金融に断られた後、どうしても借り入れが必要なら、金利が高くても、中堅または中小の消費者金融に狙いを変更すべきです。大手に連続で断られて申し込みブラックになると、中小でもお金を貸してくれなくなります。
確実に借りるためには、審査基準が違う複数の業者を、バランスよく利用するのが理想的な借り入れなのです。
【参考ページはこちら】
審査基準が緩いカードローンはどこ?
覚えておくべきなのは、審査が甘く金利が高い合法な貸金業者はあっても、審査が不要な業者は闇金だということと、融資の電話がかかってきたら闇金が相手であると前提して対応することです。大手消費者金融に連続申し込みをして断られた結果「申し込みブラック」にならないように、早い段階で中小消費者金融候補を見つけておくことも大切です。
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返済能力が高い者ほど金利の低い大手消費者金融や銀行を利用し、返済能力が低い場合は審査に通りやすくするために、多少金利が高くても中小の消費者金融を狙うことが、借り入れで失敗しないコツです。