様々な働き方がある現代ですが、その中でも人気のある就労形態のひとつとして、派遣社員があります。正社員とは違い、非正規雇用となる働き方ですが、比較的自由が利き、また、スキルによっては高い収入を得ることも可能です。
ただ、派遣として働く多くの人が悩みがちなのが、お金を借りる時の審査についての問題です。(⇒派遣でもキャッシングはできるの?)
派遣社員は正社員ではないため、お金が借りにくいと言われています。それは本当なのでしょうか?
実際に審査に通らなかった人、これからキャッシングやカードローンの申し込みを考えている人は、審査で重要なポイントをチェックしてみましょう。
まず、なぜ派遣社員がお金を借りにくいと言われているかを考えてみましょう。正社員と派遣社員は、以下のような条件が違っています。
雇用形態 | 特徴 |
---|---|
正社員 | 会社の直接雇用 基本的に長期の収入が確約されることが多い 社会保険の充実 |
派遣社員 | 派遣会社と会社の契約を挟んだ雇用 契約期間の限界があるケースも多い 短期契約だと社会保険が適用されないことも |
正社員は、一度本採用になると、よほどの不祥事がなければ滅多に解雇されることはありません。安定した収入が長期的に期待できる働き方です。また、社会保険も充実していることが多く、病気で休業したり、万一失職した時も、当面はお金の心配をしなくて済みます。
派遣社員がお金を借りにくい理由は、「継続・安定した収入を確約できない可能性がある」という点が大きいでしょう。
このような点から、派遣社員はキャッシングやカードローンの審査に通ることが難しいのではないか、という話が出て来ることが考えられます。
派遣社員の特徴は、身軽で働きやすいというメリットが挙げられます。しかし、それは裏を返せば、勤続年数を積みにくいという一面があるとも言えます。この勤続年数は、審査で思った以上に重要視される項目です。
この勤続年数も、安定した収入があるかどうかを測るポイントです。
働きやすく、長く在籍できる会社なら、それなりに昇給も見込め、今後も収入が安定し、お金を借りても返済に困る可能性は低いと見込まれます。
派遣社員と同様、非正規雇用の働き方としては、パートやアルバイトという就労形態があります。今更説明するまでもない、ポピュラーな働き方ですね。学生さんや主婦の人の中にも、この働き方をしている人が多いでしょう。
会社の直接雇用となっていますが、派遣社員よりもキャッシングやカードローンの審査で有利なのか?と考えると、実際はそうでもありません。基本的に時給制であることが多いこの二つの働き方は、やはり派遣社員同様、正社員ほどの安定収入が期待できません。
正社員であれば、病気で休んでしまった時でもお給料は保障されます。しかし、パート、アルバイトは、働いた分しか給料が発生しないため、休めばその分の収入が減ります。これは派遣社員と同様です。
また、会社の業績が悪化した時には、真っ先に切られる立場です。正社員よりも雇用や解雇が容易である存在のため、人員削減の対象になりやすい存在と言えます。これも派遣社員と同様だと言えます。
派遣社員よりパート・アルバイトの方が審査に有利なのだろうか?と考えた人は、以上のことも比較してみて下さい。
派遣社員だからお金が借りにくい、と言うよりは、「正社員ほど安定した収入が期待できないから」という結論になるでしょう。
余談ですが、契約社員は派遣社員などよりも、審査で有利になるようです。とはいえ、やはり正社員ほどの高評価を得られるわけではないので、正社員と全く同様の扱いとはいかないでしょう。
ここまでの話だと、派遣社員は本当にお金が借りられないのか…と失望してしまう人もいるかもしれません。しかし、現在は、派遣社員にもお金を融資する金融機関が増えています。確かに収入などの不安な面はありますが、時代の流れから、派遣社員の立場が向上しつつあることが理由でしょう。
消費者金融のキャッシング、銀行系カードローンであれば、最近では派遣社員の申し込みを可能な商品も増えています。
ただ、やはり正社員よりは安定性が欠けることは確かであるため、以下のような不利な点があります。
限度額に関しては、最初から「派遣社員の方は××万円までとなります」という条件にしている商品もあるため、利用の際にはチェックしておきたいポイントです。「問題のない利用を続ければ限度額が上がる」というケースもありますが、それでも一定以上は上がらないようです。
また、商品によっては、最初から派遣社員が申し込めないものもあります。
これは銀行のカードローンに多く、限度額が高め、金利が低めの商品が対象になっていることがほとんどです。お得なカードローンでも、派遣社員の場合は諦めざるを得ないこともあるようですね。
派遣社員でも申し込める商品があるのなら、ぜひ申し込みをしたいですよね。いざという時にお金を調達できる方法を確保しておくことは、かなり心強いものです。目当ての商品を見つけたら、まず、次のようなことをセルフチェックしてみて下さい。
項目 | 内容 |
---|---|
収入 | 時給ではなく、年収にするといくらになるか (200万円以上が理想) |
所属派遣会社 | 社会保険の確認、在籍確認に申告が必要 |
勤続年数 | 派遣会社への所属期間ではなく、現在の派遣先での期間 |
収入により、限度額、そもそも融資をするかどうかが決まります。あまりにも年収が低いと、返済がままならなくなってしまうのではないかという危惧から、審査に通らないことがあります。200万円以上がボーダーラインと言われていますが、商品によってはそれ以下もOKになるかもしれません。
勤続年数は最も勘違いしやすい項目です。もっとも多い勘違いが、「派遣会社に所属している年数」を勤続年数だと思ってしまうことです。
実際はそうではなく、「現在の派遣先でどれくらいの期間働いているか」が勤続年数となります。
いかがですか?派遣社員として働いている人は、ぜひチェックして下さいね。条件に満たないと思った場合は、信用情報を傷つけないため、申し込みを見送る勇気も必要です。
ただ、条件を満たしていなくても、低額であれば融資してくれるケースもあります。審査に落ちた場合には半年ほど信用情報に傷が残ってしまいますが、その半年を我慢できる状況であれば、申し込んでみるのも良いかもしれません。
審査で必ず行われるのが在籍確認の電話です。ここでも、正社員と派遣社員の違いが出てきます。在籍確認とは、申込書に書かれている勤務先に、本当に勤務しているかどうかを確認する作業です。
金融機関のスタッフが個人名で電話をかけてくるため、あなたがキャッシングやカードローンの申し込みをしていることが、会社で他の人に知られることはありません。また、商品によっては、申し込みの段階で、電話の時間を指定することも可能です。
この在籍確認ですが、派遣社員はどこに電話がかかってくると思いますか?
派遣社員の場合、派遣先の職場ではなく、所属している派遣会社に電話がかかってきます。デメリットとしては、派遣会社に電話がかかってくると、派遣先で働いているあなたは、時間指定をしても電話に出られないということです。どうしても自分で出たい人にはデメリットですね。
こうなると、知られないというわけにはいきませんので、諦めて素直にお願いしておきましょう。派遣会社の人も慣れていますので、それほど心配することはありませんよ。
ただ、やはり正社員に比べると不利な面もあります。限度額が低めに設定されたり、商品によっては申し込めないものも存在します。申し込みができる商品を選ぶことが大切です。
審査では在籍確認があります。この在籍確認は派遣先の会社ではなく、派遣元の所属派遣会社に対して行われます。事前に在籍確認の電話対応をお願いするシステムの派遣会社もありますので、所属派遣会社の規則を確認してみて下さいね。
派遣社員でも、銀行から発行されているカードローン商品に申し込むことができます。銀行と言うと何となく敷居が高いようなイメージもありますが、近年では、より多くの人が便利に利用できるように、金融機関側でも様々な工夫をしています。
また、審査に時間がかかりがちなのが銀行のカードローンの特徴と言われていましたが、最近ではそうでもなくなっています。申し込みの時間が早めであれば、当日に審査の結果回答をもらえることも多いようですよ。
三大メガバンクの商品の中で、最も審査が速いと言われているのが、三菱東京UFJ銀行から発行されている「バンクイック」です。こちらは数ある銀行のカードローンの中でも、ずば抜けて審査が速く、急いでいる時には一番最初に思い出したい商品ですね。
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | 三菱東京UFJ銀行のカードローン「バンクイック」 |
金利 | 1.8%~14.6% |
限度額 | 10万円以上500万円以内 |
特徴 | インターネットからの申し込みなら最短30分で審査回答可能 テレビ窓口からの申し込みなら最短40分でカード発行可能 |
バンクイックは、金利や限度額は一般的なカードローンのカテゴリーになりますが、何と言ってもとにかく審査が速いことが特徴です。また、銀行窓口が閉まっている平日15時以降、土日祝日日でも、申し込みをすることができます。
三菱東京UFJ銀行にある、専用テレビ窓口からの申し込みは、申し込みから利用開始までの時間が最も短く、緊急時にはお勧めです。その場でカードも発行されますので、すぐに現金を借りることも可能です。カードの発行には運転免許証が必要ですので、忘れずに持って行きましょう。
バンクイックの申し込み資格は、以下のようになっています。
はっきりと「派遣社員OK」と書かれているわけではありませんが、それなりの勤続年数、あるいは月数を重ねているのであれば、申し込みは充分に可能です。不安な人はバンクイックのスタッフと相談しながら申し込みを進めることもできますので、ぜひ利用して下さい。
みずほ銀行カードローンは、限度額が1000万円という、かなり高額であることで有名なカードローンです。派遣社員の立場だと、そこまで借りられることはまずありませんが、将来的にステップアップを考えている人であれば、ひとつの目標になるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | みずほ銀行カードローン |
金利 | 3.0%~14.0% |
限度額 | 10万円~1000万円 |
特徴 | みずほ銀行の口座があれば最短即日で利用可能 みずほ銀行の口座がなくても審査回答が即日可能 |
みずほ銀行カードローンは、バンクイックほどではありませんが、スピード審査が可能になっています。申し込み時間帯、みずほ銀行の口座の有無によっては、最短即日で利用することも可能です。
また、みずほ銀行の口座を持っていなくても、審査結果だけは当日に知ることも可能です。申し込み時間帯が営業時間内であればOKですので、早めに申し込むことを心がけましょう。
みずほ銀行カードローンの申し込み資格は、次のようになっています。
派遣社員の人は、安定・継続した収入に注目しましょう。契約を切られると収入がなくなってしまうことがネックの派遣社員ですが、長期の契約を確保できている場合は、その限りではありません。申し込み資格は充分にあると言えるでしょう。
みずほ銀行カードローンには、2つのプランがあります。コンフォートプラン、エグゼクティブプランに分かれており、金利が多少違うことが特徴的です。
三井住友銀行カードローンは、利用範囲の広いカードローンです。自動契約機も用意されているため、プライバシーを守った申し込みが可能です。また、審査の回答がかなり速いので、バンクイック同様、緊急時には頼りになりそうな存在ですね。
項目 | 内容 |
---|---|
商品名 | 三井住友銀行カードローン |
金利 | .0%~14.5% |
限度額 | 10万円~800万円 |
特徴 | 最短30分で審査回答可能 借金の一本化に利用可能 自動契約機あり |
三井住友銀行カードローンの審査も速く、最短30分で審査の回答が可能です。WEBからの申し込み、自動契約機からの申し込みを、できるだけ早い時間に済ませてしまうことが即日回答のコツです。回答可能時間は9時から21時までとなっていますので、余裕を持って申し込みましょう。
自動契約機からの申し込みであれば、審査の回答次第で、その場でカードを受け取ることができます。後日自宅郵送などの煩わしさもなく、すぐにお金を借りることが可能ですよ。
三井住友銀行カードローンの申し込み資格は、以下のようになっています。
派遣社員としては、やはり安定した収入が気になりますね。先にも少し触れましたが、長期契約を確保できていれば、それほど心配する必要はなさそうです。ただ、短期契約、数日限りのスポット契約を繰り返している人は、かなり難しいでしょう。
三菱東京UFJ銀行のカードローン「バンクイック」は、審査が速く、最短で当日の利用も可能です。みずほ銀行カードローン、三井住友銀行カードローンも、銀行商品としては審査が速く、やはり最短で当日可能となっています。
ただ、最短でカードローンを利用する時には、申し込み時間や銀行口座の有無など、様々な条件があります。急いでいる時にもしっかり確認しておきたいですね。
銀行のカードローンも審査が速い時代ですが、やはりスピード性と言えば消費者金融です。消費者金融ではキャッシングの形態で融資が行われており、貸金業に特化した存在と言えます。また、大手消費者金融なら、日本中に支店があるため、出先でも手軽に使うことができます。
昨今の消費者金融の進出は目覚ましく、今では自社ATM以外にも、大手の銀行、全国展開しているコンビニのATMと提携しています。提携ATMの一部では返済のみとなっていますが、借入ができるものもありますので、急いでいる時にはコンビニに飛び込めばOKです。
就業先によっては、銀行のATMが遠いという人もいるかもしれません。そんな時には消費者金融を利用すると良いでしょう。銀行にはない、金利ゼロサービスなどもありますので、お得に利用してみて下さい。
アコムと言えば、消費者金融の中でも有名な大手会社です。実はこのアコムは、大手派遣会社のヒューマントラストと、独自のシステム「キュリカ」で深い関係があります。キュリカというカードを利用すると、その日に稼いだお金の一部をアコムのATMで引き出すことができます。
それ以外の面でも、アコムは大手だけあって、安定したサービスを提供しています。派遣社員でも申し込みをしやすく、審査に通れば便利に利用することができそうですね。ただし、やはり限度額が低めになることは意識しておきましょう。
様々な消費者金融がありますが、派遣社員に向いているのは、安定した実績と企業力を持つ、大手の会社だと考えられます。資金力でも群を抜いている大手消費者金融であれば、万一返済に困った時でも柔軟に対応してくれそうです。
ブランド | 金利 | 限度額 | 特徴 |
---|---|---|---|
アコム | 3.0%~18.0% | 800万円 | 30日間無利息サービス |
アイフル | 4.5%~18.0% | 500万円 | お急ぎ審査対応 |
モビット | 3.0%~18.0% | 800万円 | web完結申し込みあり |
有名な大手消費者金融をピックアップしてみましたが、どの消費者金融でも、それぞれの特徴があることが分かります。アコムは初回利用時、30日間を無利息期間とするサービスを実施しており、かなりお得に利用することが期待できますね。
アイフルの特徴は、インターネットからの申し込みをした後、専用のダイヤルに電話をすれば、その場で審査を初めてくれるという、お急ぎ審査のサービスがあります。審査の順番待ち、結果が出るまでやきもきしなくても良いので、急ぎの人には人気のあるサービスです。
モビットはスマートにお金を借りることが可能です。web完結申込のシステムを使えば、電話連絡や郵送物の手間に煩わされることなく、インターネットバンキングでのやり取りでお金を借りられますし、返済も可能です。
アコムは大手派遣会社のヒューマントラストと「キュリカ」という、給料の一部をアコムのATMから引き出せるという、独自システムを採用し、キャッシングだけではない展開をしています。特定の会社対象ではありますが、該当者には助かるシステムです。
アコム、アイフル、モビットなど、大手の会社にはそれぞれ特徴的なサービスがあります。アコムは30日間利息無料、アイフルはお急ぎ審査サービス、モビットはweb完結申し込みなど、目的に応じて使い分けられそうなのが嬉しいところです。
派遣社員は、正社員に比べれば、確かに金銭面での限界が多いかもしれません。このように、キャッシングやカードローンの時にも何かと不安がつきまとうものです。
ただ、今の時代はそこまで厳しくはなく、限度額の問題はあるものの、決してお金が借りられないわけではないということも分かりました。大銀行や大手の消費者金融をはじめ、他にも様々な銀行、貸金業が、派遣に対して門戸を開いています。
せっかく自由がメリットの派遣社員です。お金も自由に使えるよう、申し込みができ、快適に使えるキャッシングやカードローンを探していきましょう。申し込みをする前に、金融機関のスタッフに相談してみるのも良い結果への近道かもしれませんよ。
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日雇い派遣でもキャッシング審査通る?
今は大手の銀行、消費者金融も、派遣社員に対して融資を行っています。限度額は低くなる傾向にあるものの、全く借りられないというわけではないため、助かる人も多いのではないでしょうか。事前に相談してみるのもひとつの手です。
派遣社員でもお金を借りられる時代です。最初から諦めず、じっくり探してみてはいかがでしょうか。大手だけではなく、小さな銀行や消費者金融でも、案外OKだったりすることもありますよ。
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派遣社員は正社員と比較すると、雇用形態の特徴から、安定・継続した収入が難しいと思われる傾向があります。これが審査でもマイナスに繋がっている可能性がないとは言えないでしょう。
審査では、安定・継続した収入の他にも、勤続年数が重要ポイントとしてチェックされます。派遣社員は短期、単発の仕事も多いため、この点も難しいと言えるかもしれません。