年齢を重ねて行くと、お金について考えることが増えてくることでしょう。今の世の中、年金だけでは厳しい時代。老後のことを思って、今からしっかり対策しておきたいものです。若い頃からしっかり貯金ができていれば問題ないのですが、中々そうもいかないことだってありますよね。
歳を取ってからのお金の問題は深刻です。普段の生活費はもちろんのこと、急な出費にすぐに対応できないこともあるかもしれません。そんな時にはどうすれば良いのでしょうか。
長期的に利用できる便利なシステムや、ちょっとした出費にすぐに対応できる方法を考えてみましょう。
賃貸ではなく、持ち家としての住居がある人は、老後のお金の心配を減らすシステム、リバースモーゲージについてぜひ知っておきましょう。このシステムは不動産担保のローンの一種ですが、発案が政府であるため、大変安定、かつ信用のおけるシステムです。
担保の自宅の評価額が借入金となり、そのお金は自由に使うことができます。
生活費に充てることはもちろん、旅行費や家のリフォームに使う人も増えているようです。(⇒担保なし保証人なしで利用できるところは大丈夫?)
担保になったからと言って、家から退去する必要はありません。そのまま住み続けながら、評価額の借入金を受け取り、安定した生活をすることができます。
ただし、名義者とその配偶者だけが住んでいる家が対象となることが多いので、数世代同居の人は気を付ける必要があります。
リバースモーゲージは利用中、返済する必要がなく、多くは契約者の死後、担保となった自宅を売却する方法で返済を行います。時間が経てば経つほど債務が増えて行く状態ですが、高齢ということやリバースモーゲージの性質を考えると、それほど暗澹たる気持ちにはならないでしょう。
ただ、やはり金融商品には、それなりのリスクが付いて回ることは否め得ません。このリバースモーゲージにも、残念ながらいくつかのリスクが考えられます。
リスク | 内容 |
---|---|
金利変動 | 利用中に金利が上がり、借入総額が増える可能性 |
契約者の寿命 | 存命中に融資期間が終了する可能性 |
リバースモーゲージは現在、多くの金融機関が商品として取り扱っています。その多くは変動金利制を取っており、将来的に利息が変わる可能性が否定できません。金利が上がれば利息も増えてしまいますので、担保の自宅の評価額と見合わない金額になることも考えられます。
リバースモーゲージは非常に便利なもので、安定した老後を送りたい人は、前向きに考えたい方法です。しかし、このようなリスクもありますので、熟慮が必要な商品でもありますね。
発足当初は公的機関しか扱っていなかったリバースモーゲージですが、現在は銀行、信託銀行などでも取り扱いが広がっています。さすが銀行系だけあって、充実したサービス内容であることは疑いようがありません。いくつかの人気商品をチェックしてみましょう。
銀行 | 商品名 | 特徴 |
---|---|---|
みずほ銀行 | みずほプライムエイジ | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の持ち家対象 申し込み年齢上限なし |
東京スター銀行 | 充実人生 | 500万円から利用可能 預金連動制 |
三井住友信託銀行 | 不動産活用ローン | 遺言信託サポート 借入方法が三種類 |
リバースモーゲージ商品で人気があるのはこの3つです。どの商品も、基本的には共通の内容となっていますが、みずほ銀行に限り、利用できる地域が限定されているようです。しかし、やはり大銀行ならではの手厚いサポートは、利用者にとって嬉しい限りだと言われています。
東京スター銀行は、500万円からという少額から利用できる利便性があります。また、預金連動制のため、借りたお金を銀行口座に入れている限り、利息が発生しないというメリットがあります。先にまとめて借りておき、いざという時のためにプールしておくことがお得なようです。
三井住友信託銀行は、信託銀行だけあって、遺言信託サポートを行っています。担保となる家の相続人が、遺産相続の時のトラブルに直面しないよう、前もって様々なサポートをしてくれます。また、借り入れ方法も多彩で、年齢によってより便利な方法をお勧めしています。
リバースモーゲージを利用しないで、老後の資金の足しになる方法としては、手近、かつ手軽なものとしてはカードローンが考えられます。カードローンは銀行が多く取り扱っており、金利が低く、返済も口座引き落としなどで、自動的に手間なくできることが特徴です。
銀行のカードローンには、このようなメリットがあります。多くの銀行でカードローン商品を取り扱っているので、公共料金の引き落としや年金の振り込みなど、生活口座を持っている銀行で利用できる可能性が高くなります。
引き落とし方法も、振り込みだけではなく、自動引き落としを選べることがほとんどですので、毎月自動的に、定額を返済することが可能です。手間もかからず、忘れる危険性も低くなりますね。
融資商品には、申し込みの年齢制限があります。銀行のカードローンも例外ではありません。実はこの年齢制限が、高齢の人にとってはややネックになってしまうこともあります。
銀行のカードローンは、申し込み年齢の上限がやや低めになっているものが多く、希望の商品に申し込めない高齢者も出てきてしまうようです。
こうなってしまうと大変ですが、対象年齢の範囲に入っている人は、早めに申し込んでおくことも良いかもしれません。
ただし、早めに申し込んだとしても、商品の規定の上限年齢に達すると、自動的に融資が打ち切られることになります。上限年齢を確認し、注意しながら利用する必要がありますね。
申し込みの上限年齢が高めのカードローン商品は、全くないというわけではありません。年金受給開始年齢を超えても、申し込みができるものもあります。大手の銀行でも、それなりの年齢まで申し込める商品が用意しています。ここで有名な銀行系カードローンを見てみましょう。
商品名 | 金利 | 限度額 | 申し込み可能年齢 |
---|---|---|---|
みずほ銀行カードローン | 3.0%~14.0% | 1000万円 | 満20歳以上66歳未満 |
三井住友銀行カードローン | 4.0%~14.5% | 800万円 | 満20歳以上満69歳以下 |
新生銀行カードローン レイク | 4.5%~18.0% | 500万円 | 満20歳以上満70歳以下 |
みずほ銀行カードローンは、年齢上限が66歳未満となっています。実質65歳と考えられます。定年から年金受給開始までの年月に利用できれば良いという人は、このカードローンが便利でしょう。金利も他の商品よりも低く、お得に利用することができます。
三井住友銀行カードローンは、年齢上限が満69歳以下です。かなり余裕をもって利用することができますよね。できるだけ長く利用したいという人に向いています。
新生銀行カードローン レイクは、他の商品よりも限度額が低めですが、そこまでの金額が必要ではないのであれば、充分に利用できます。年齢上限は70歳以下ですので、70歳と11ヶ月末日までOKです。この中ではもっとも長く利用できる商品です。
年金も立派な収入とみなされますので、その点はご安心下さい。
問題は、カードローンの多くは、申し込みの年齢制限があるということです。特に高齢者は難しく、希望通りにならないことも少なくありません。それでも全くないわけではないので、根気よく探して下さい。
高齢者向けのカードローンなら、みずほ銀行、三井住友銀行、新生銀行から発行されているカードローンをお勧めします。それぞれ66歳、69歳、70歳までの申し込みが可能になっています。年金受給年齢になった以降でも申し込めるカードローン商品は少なく、貴重なものだと言えるでしょう。
銀行のカードローンの他にも、高齢者への融資を行っているのは消費者金融です。消費者金融では、キャッシングの形態でお金を借りることになります。消費者金融の数は日本全国に多く、大手から中小まで様々な会社があります。
顧客や顧客候補に対する対応も手厚く、特に大手では、きめ細かいサービスを受けることが可能です。申し込む前に詳しく話を聞くこともできますし、不安のある人は、まず徹底的に質問してみることもひとつの手段ですね。
消費者金融の特徴は、申し込みから審査のスピードが速く、急いでいる時にお金の都合をつけやすいことです。これは年齢関係なく、緊急の時には嬉しいポイントです。
申し込み方法も単純で、身分証明書、収入証明書(納税証明書など)を用意すれば、すぐに申し込むことができます。
一般的な銀行と比較すると、消費者金融の申し込み上限年齢は高めになっています。年金世代も余裕を持って申し込むことができるため、ちょっとした出費の時には、手軽に利用する人が増えているようですよ。(こちらもご参考に→キャッシングの年齢制限についてもっと詳しく!)
消費者金融会社はたくさんありますが、まずは大手の会社を狙ってみてはいかがでしょうか。大手だけあって安定したサービスを提供してくれますし、利用できるATMも数多くあります。いくつかの大手を見てみましょう。
ブランド | 金利 | 限度額 | 申し込み可能年齢 |
---|---|---|---|
プロミス | 4.5%~17.8% | 500万円 | 満20歳以上満69歳以下 |
アイフル | 4.5%~18.0% | 500万円 | 満20歳以上満69歳以下 |
モビット | 3.0%~18.0% | 800万円 | 満20歳以上満69歳以下 |
アコム | 3.0%~18.0% | 800万円 | 満20歳以上満69歳以下 |
大手の消費者金融と言えば、この4つの会社が有名です。金利や限度額には多少の違いがありますが、年齢に関しては共通しています。
どの会社も上限は69歳となっており、年金受給者でも申し込むことができます。
また、特筆すべきサービスとして、プロミス、アイフル、アコムの3社には、無利息期間というサービスがあります。
この3社を利用する時には、ぜひ覚えておきたいサービスです。ただ、無利息期間のスタートは、契約した翌日からになります。契約だけしておき、実際の利用開始が30日間を過ぎてしまうと、このサービスは適用されません。便利なサービスですので、ぜひ覚えておいて下さいね。
消費者金融は審査が速く、かつ、年齢上限が高い会社が多いことが特徴です。高齢者が申し込みをすることも充分に可能ですので、銀行のカードローンよりも審査を急ぐ人、あるいは年齢が気になる人には向いている存在です。
大手で言えばプロミス、アイフル、モビット、アコムが有名です。どの会社も、申し込みの上限年齢を69歳としています。これなら高齢の人でも、安心して申し込むことができますね。
また、大手の中には、初回利用時に限り、30日間無利息期間という、太っ腹なサービスを提供しています。この辺りも含め、お得に利用していきたいものです。
消費者金融でキャッシングをする際、気を付けておきたいこととして、貸金業法があります。この貸金業法は、消費者金融や信販会社など、貸金業を営む業者に対して適用される法律です。銀行は貸金業ではないため、銀行カードローンの利用時に意識する必要はありません。
この法律は、過去に問題のあった消費者金融の弱点を補い、利用者がより安全に、返済に困ることなく利用できるよう、細かい点に配慮した内容になっています。いわば利用者保護の観点から制定された法律です。
貸金業法はいくつかの項目が設定されていますが、高齢者に深く関係してくるのは、この2つの項目でしょう。総量規制、収入証明書共に、必ず覚えておきたい項目です。
総量規制とは、「年収の三分の一以上の貸付をしてはいけない(借入はできない)」という内容の法律です。たとえば、年収が300万円であれば、借りられる金額は100万円までになります。なお、高齢者の収入には年金も含まれます。
収入証明書の提出も必須です。ただ、貸金業法をよく調べてみると、「希望借入額が50万円以下の場合は提出しなくても良い」ということになっています。消費者金融側も、手間の軽減のためか、50万円以下の希望者には提出を求めないことが多くなっています。
高齢者の中には、リバースモーゲージを前向きに検討している人もいるでしょう。リバースモーゲージを利用し、商品の内容によっては、カードローンのような使い方をすることも可能です。ただ、それとは別にキャッシングをしたいと思うことがあるかもしれません。
リバースモーゲージは銀行、キャッシングは消費者金融です。先に説明した通り、銀行は貸金業ではないため、貸金業法を適用されることはありません。理屈だけで言えば、先にリバースモーゲージで融資を受けていても、消費者金融の審査には影響しないのです。
年金受給者の収入は、基本的には年金です。複数の年金を受けている人は、全ての年金を合算した金額を、年収として考える必要があります。希望の借入額を申告する時は、合算した年金の総額三分の一を超えないように気を付けて下さい。
尚、リバースモーゲージを利用している人でも、キャッシングの申し込みは可能です。しかし、既に多額の借入がある状態ですので、審査に通ることは難しいと考えられます。リバースモーゲージで得たお金を、有効活用した方が良いかもしれません。
高齢者であっても、持ち家があればリバースモーゲージ、そうではないなどの理由があればカードローンやキャッシングでお金を都合することが可能だとご説明しましたが、いかがでしたしょうか。高齢者がお金を借りることが難しい時代とはいえ、身近な金融機関で借りられることも多いのです。
リバースモーゲージにしろ、カードローンやキャッシングにしろ、返済のことを考えた上での利用が必要です。特にカードローン、キャッシングは、返済が毎月やってきます。年金や貯金、収入とのバランスを考え、計画的に利用することが何よりも大切です。
今時の高齢者はお元気で、セカンドライフを大いに楽しむ人もたくさんいます。その資金として、あるいは生活費の足しとして、融資商品をうまく使いこなして下さいね。
【参考ページはこちら】
キャッシングの信用情報に掲載されるとやばい?
対して、リバースモーゲージを利用したくない人は、カードローンやキャッシングでお金を調達することもできます。高齢者の申し込みは難しいと言われていますが、中には高齢者でもOKとなっている商品も存在します。返済は年金から行うことが可能です。
若い人であっても、いつかは老後に直面します。その時のために、今から対策を考えておくことも悪くはないでしょう。豊かな老後を目指して頑張って下さいね。
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みずほ銀行、東京スター銀行、三井住友信託銀行などのリバースモーゲージ商品は、中でも評価の高いもので、借入方法などにもそれぞれの特徴が出ています。少額だけを借りたい人、大きな金額を用意したい人、目的に合った商品をチェックしてはいかがでしょうか。
リバースモーゲージは持ち家を担保にしてお金を借りることのできるシステムですが、契約期間と契約者の寿命の問題や、金利変動による担保の評価額の下落など、気になる人には心配なポイントがあることも確かです。