お金を借りる時、やっぱりキャッシングやカードローンが便利です。でも、申し込み手続きや審査が面倒と言う人も多いのも確か。最近では簡略化されている商品もよく見られるのですが、最低限の手間は必要です。
ここで考えてしまうのが、在籍確認のことです。特に派遣社員の人は、一体どこに在籍確認をされるのか、よく分からないのではないでしょうか。派遣元なのか、それとも派遣先なのかと考えてしまいます。
また、派遣の人の中には、派遣社員はお金を借りられないと思っている人もいるようです。派遣社員でもお金は借りられるのでしょうか?また、その際はどこに在籍確認が行われるのでしょう?(こちらもご参考に→派遣社員が借入できる方法を教えて!)
派遣社員はお金を借りられない、借りることが難しいという噂があります。結論から言ってしまえば、これは半分本当、半分嘘になります。
まず、派遣社員はお金を借りられない、ということはありません。確かに昔は難しいと言われていました。正社員でなければ審査に通らない、公務員が一番有利だ、などと囁かれていたものです。しかし、今の時代は違います。
このような状況を鑑みた金融機関(銀行、消費者金融など)は、審査の基準を見直し、派遣社員を始めとする非正規雇用の人々への融資のハードルを下げるようになりました。ただ、条件によっては借りられないこともあります。
派遣社員でもお金を借りることは可能です。現在、派遣社員に対して融資を行っている金融機関は以下のようになります。
こう見ると、一般の会社員が借りられる先と全く変わらないことが分かります。さすがに住宅ローンやカーローンなどの超大型ローンは厳しいですが、個人向けの小口融資であれば、審査に通過さえすれば融資がOKになります。
申し込み方もこれと言って難しいことはなく、普通に申込書に必要事項を記入し、必要とされる書類(身分証明書、収入証明書など、金融機関が求める証明書類)を添えて提出すれば大丈夫です。
証明書類は派遣社員の人なら、割合すぐに揃えることができるものが多くなっていますので、心配しなくても大丈夫ですよ。
ただし、金融機関によって求められる書類が違うこともあります。
違う書類は無効になってしまいますので、事前によく確認しておきたい項目ですね。
正社員や公務員同様、派遣社員でも申し込みが可能であることは分かりましたが、どうしても譲歩しなければならないことも存在します。やはり正社員などよりも不安定であることは確かですので、万が一の損失を最小限に抑えたい金融機関としては、多少の制限をかけているようです。
派遣社員、パート、アルバイトなどの非正規雇用者は、正社員に比べると、収入が安定しない一面があります。月給制、時給制の差が一番の原因ですが、その他にも、労働時間によっては社会保険が適用されず、失業した時の収入が危ぶまれるという理由もあります。
また、クレジットカードでよく見られるのですが、元々のスペックが非常に高く、社会的に高収入・高い安定性を持つ人へ向けた商品だと、派遣社員という立場では申し込み資格すらないケースもあります。こういった点が、派遣社員の不便なところですね。
あなたが派遣社員で、カードローンやキャッシング、クレジットカードに申し込みをしたいと考えているのなら、まず次のことをチェックしてみて下さい。これは審査で重要視される部分です。
まず、現在の派遣先に勤めている期間について考えてみましょう。勤め始めて数日、数週間と言う人は、審査に通ることができない可能性が大変高くなります。
同じ職場での勤続年数が長ければ長いほど、審査では有利になります。
これは正社員、派遣社員、パート、アルバイトなど、全て一緒です。
次に、既に他の金融機関からの借り入れがある人はいませんか?これは決して悪いことではありませんが、あまりにも多すぎて、現在の返済能力では返済が厳しいと判断されれば、やはり審査で不利になるでしょう。
過去5年~10年以内に返済事故を起こしてしまっている人は、信用情報機関にその情報が残っている可能性が大変高いと考えて下さい。情報の登録期間は、事故内容や信用情報機関によって違いますが、もし心当たりがある人は、できる限り思い出した方が良いでしょう。
信用情報機関 | 過去借入先 | 事故情報登録期間 |
---|---|---|
全国銀行 個人信用情報センター |
銀行、信用金庫など | 遅延、延滞:完済から最大5年 自己破産:手続き開始から最大10年 |
株式会社 シー・アイ・シー |
信販会社 | 遅延、延滞:完済から最大5年 自己破産:手続き開始から最大5年 |
株式会社 日本信用情報機構 |
消費者金融 | 遅延、延滞:完済から最大5年 自己破産:手続き開始から最大5年 |
自己破産(官報情報とも言われます)に関して言えば、銀行系カードローンなどでお金を借りたことがある人なら、最大で10年の期間、その情報が保管されます。それ以外は遅延・延滞、自己破産の全てが、最大で5年となっていますね。
過去に覚えがある人は、完済日(自己破産なら手続き開始日)から何年経っているかをチェックしましょう。
規定の期間が過ぎていれば、当時の記録は破棄されているため、審査に悪影響が出ることはありません。
これは正社員、派遣社員に関わらず、重要な事項です。知らずに申し込み、万が一まだ記録が残っていれば、審査で不利になりかねません。できればしっかり確認しておきたいポイントです。
審査の内容としては、派遣社員でも他の申込者と変わることはありません。まずは申込書を送付し、金融機関からの連絡を待つことになります。最近ではインターネットからの申し込みができる金融機関が多いので、申し込み画面から手軽に送信することもできますね。
申し込みからの審査の流れは、簡単にまとめると、以下のようになっています。
簡易審査とは、申込書をマニュアル通り、機械的にチェックする審査です。氏名、年齢、勤務先、年収など、個人を特定する情報を見られます。尚、ここで誤字などがあり、同時に送付した身分証明書などと違う点が発見されると、それだけで審査に落ちてしまいますので充分に気を付けましょう。
簡易審査が終われば本審査です。ここでは申込者の情報を更に細かくチェックします。信用情報を参照されるのもこの段階です。他社借入総額、過去の返済事故など、様々な要因から、融資可能かどうかを判断します。
本審査が終われば、最終段階の在籍確認になります。
この在籍確認は、申込書に記載された勤務先に、金融機関の担当者が電話をかける形で行われます。
職場連絡先の記載が必須なのはこのためです。
この在籍確認が終わってしまえば、審査通過は目と鼻と先、むしろほぼ確定だと考えられるのですが、派遣社員の場合、人によってはやや難しいケースに直面するかもしれません。
特に過去にお金を借りたことがある人は、返済時に遅延や延滞、自己破産などの記録が残っている可能性があります。審査に悪影響が出ることもあります。遅延や延滞は5年、自己破産は5年から10年の期間、信用情報機関に情報が残っていますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
審査の最終段階では在籍確認が行われます。申込書に記載されていた職場に、本当に勤務しているかどうかを電話で確認する作業です。
派遣社員の場合、在籍確認はどこに来ると思いますか?職場となっている、現在の派遣先でしょうか。もしそうであれば、デスクワークの人なら、自分で電話を取ることができるかもしれませんね。お金を借りることを他の人に知られたくない時には嬉しいことです。
しかし、実際は違います。
派遣社員の在籍確認は、派遣先ではなく、派遣元、つまりあなたが登録している派遣会社に行くことになります。
むしろ、在籍確認などの連絡に限らず、何かしらの契約や、公的な連絡は、ほぼ派遣会社に行くと考えておくと良いでしょう。賃貸契約の保証審査なども、派遣先ではなく、派遣会社に行くことになります。
派遣会社にお金を借りることを知られたくない、と言う人もいるかもしれません。派遣社員ではなくても、職場に借金を知られたくない人は、古今東西多いものです。金融機関側もよく承知していますので、その点でのプライバシー保護に重点を置いた在籍確認をします。
申し込みをした金融機関の担当者は、在籍確認の際、銀行、消費者金融、信販会社の名前を名乗ることはありません。ほぼ必ず個人名で電話をかけてきます。これなら金融機関からの電話だとは分かりにくいので、かなりの確率でプライバシーの保護が期待できます。
このような金融機関の工夫がありますので、できる限り知られたくないと言う人でも、安心して申し込むことができます。
金融機関の工夫のおかげで、プライバシーはかなりの確率で守られるのが、カードローンやキャッシングの申し込みの嬉しい部分です。ただ、これは全ての人が受けられる恩恵ではないかもしれません。派遣会社によっては、どうしても知られてしまうケースもあります。
全ての派遣会社ではありませんが、大手の派遣会社の一部では、在籍確認について規則を定めていることがあります。この規則を知らないと、対応すらしてもらえないこともあるようです。
大手の派遣会社は、かなり多くの派遣登録者を抱えています。登録期間中、カードローンやキャッシングの申し込みをする人も多くいるでしょう。そんな時、在籍確認の電話が重なれば、派遣会社が混乱してしまうことも考えられます。
もし事前連絡の必要がなければ問題ないのですが、あった場合、申し込みをしたことを知られないというのは難しいかもしれません。ここが派遣社員の辛いところだとも言えます。
ただ、あなたが思っているほど、派遣会社の人は、お金を借りることに関して偏見を持っていないはずです。日常業務のひとつとして、スムーズにこなしてくれるはずですよ。あまり悩み過ぎず、さらりと連絡してしまうと良いでしょう。
電話の際、金融機関の担当者は、企業名を名乗ることはありません。個人名で電話をしてきますので、お金を借りることが他人に知られにくいというメリットがあります。
ただ、派遣会社によっては、在籍確認の電話が来ることを前もって連絡しておく必要があります。こうなると秘密にしておくことは難しいのですが、派遣会社のスタッフも慣れているはずですので、あまり気にしすぎないようにしておきましょう。
派遣社員の宿命のひとつと言えば、契約満了、もしくは契約終了です。元々の契約期間が無事に終了することもあれば、トラブル、あるいは派遣社員のヘルプが必要なくなった時の、会社都合による打ち切りもあります。こんな時、ちょっとした心配事が頭をよぎるかもしれません。
こんな心配をする人は必ずいるはずです。派遣中にいくばくかの貯金ができていれば、その中から返済を続けることはできますが、もしそれすらもない人であれば、たちまち返済に困ることになってしまいます。
返済に遅れれば、先に説明した信用情報に傷がつき、後々で困ることになりかねません。それは極力避けるべきことです。契約終了の時、派遣社員の人はどうするべきなのでしょうか。
派遣社員でも、一定の勤務条件を満たしていれば、社会保険に加入することが義務付けられています。義務を負うのは派遣社員個人ではなく、派遣会社となっています。同じ職場で31日以上の就労が決まった時点で、派遣会社は社会保険加入手続きをしなければいけません。
社会保険の内容は、医療的な面だけではなく、実は失業時の生活の一助となる、失業手当も含まれていることをご存知ですか?
そう、派遣社員でも、一定の条件をクリアすれば、必ず失業手当がもらえるのです。
項目 | 内容 |
---|---|
加入条件 | 契約期間が2ヶ月以上であること、2ヶ月以上の可能性があること 契約期間が31日以上、2ヶ月以下であること |
保険内容 | 2ヶ月以上(可能性含む):健康保険、厚生年金保険、雇用保険 31日以上、2ヶ月未満:雇用保険のみ |
失業手当 給付条件 |
被保険者期間が1ヶ月11日以上、かつ2年以上 |
失業手当が含まれた雇用保険は、31日以上の契約であれば、誰でも加入することが可能です。ただ、失業手当を受け取るには条件があり、簡単に言ってしまえば、同じ職場で1年以上働いていたことが重要となります。つまり、2ヶ月未満の人は受け取れません。
失業手当と言うと、仕事の辞め方によって、もらえる時期が違うことは多くの人がご存知でしょう。大きく分けると自己都合、会社都合の二つになります。自己都合は失業保険の最初の給付まで約3ヶ月の待期期間があり、会社都合であれば待期期間がありません。
派遣社員の場合、問題なく派遣契約満了なら、これは自己都合になってしまうかな?と思われがちですが、そうではありません。契約満了で仕事がなくなったとしても、自己都合にはならず、会社都合となるのです。
ただし、以下のことに気を付けましょう。
契約更新の可能性がない、という契約書なら、特定理由離職者にはなれません。また、派遣会社に離職票を自分から申請してしまうのもNGです。どちらも自己都合による退職となってしまいます。
派遣社員でも、31日以上の雇用契約であれば、雇用保険などの社会保険に入っていたはずです。その中の制度のひとつである失業手当は、同じ職場で2年以上働いていれば、受給する資格があります。
また、通常の契約満了での失業となっても、派遣社員の場合は特定理由離職者となり、待期期間なしで、すぐに失業手当をもらうことができます。そのためには多少の手続きが必要ですので、退職する前に派遣会社に相談しておきましょう。
お金を借りる前、お金を借りた後、派遣社員の立場では、様々な不安要素がつきまとうことでしょう。しかし、今の時代はそこまで心配する必要はありません。知識さえあれば、必ずあなたにぴったりの融資を探すことができるはずです。
銀行系カードローン、消費者金融のキャッシング、信販会社のクレジットカードといった、個人融資の商品は、派遣社員の人でも申し込める商品がたくさんあります。申し込み条件を確認し、分からないことはどんどん調べる手間を惜しまないようにしましょう。
また、派遣社員の人は、どうしても保険関係で不利になりがちですが、お金に関して手助けをしてくれるシステムもきちんと用意されています。いざと言う時には上手に利用して、スムーズに借り入れや返済をこなしていきたいですね。
【参考ページはこちら】
オリコのカードローンは派遣でも借りられる?
気になる在籍確認は、どうしても派遣会社に電話がかかってきます。気にしない人には問題ありませんが、プライバシーを重視したい人は不満かもしれません。そこは派遣社員の宿命として諦めるしかないかもしれませんね。
収入が不安定になりがちな派遣社員でも、社会保険に加入していれば、いざという時に役立つかもしれません。契約の時に加入できているかどうか、しっかり確認しておきたいですね。
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ただ、正社員や公務員に比べ、収入が安定しないと見られがちであることも確かです。そのため、限度額が低く設定されたり、最初から申し込みができないという商品も存在します。
融資で一番大切なのは返済能力ですので、安定性がやや欠ける派遣社員では、大きな金額を正社員と同じように借りるのは難しいようです。とはいえ、全く借りられないわけではなく、商品を選べば問題ないでしょう。