カードローンのような現金借り入れができるサービスというと、仕事をしている人が利用できるものというイメージが強いですよね。
でも、企業に就職が決まっている内定者ならすでに勤務している人と同じ扱いでもよいのでは？と考えたことのある方もいるかもしれません。
実際のところ、まだ入社はしていない就職内定者の場合、カードローンの審査ではどのような扱いになるのでしょうか？あるいは、入社して間もない新入社員は、勤続年数の長い先輩社員と同様にお金を借りることができるのでしょうか？
このような曖昧な状態に関しては、カードローン業者の方でもあまり明確に言及していないものです。
そこで今回は、就職内定者や新入社員の立場でもお金を借りることは可能かどうかについて、カードローンの審査基準と照らし合わせながら考えてみたいと思います。
（⇒キャッシングを利用できる職業とは？）
結論から言ってしまうと、就職内定者の段階では、すでにその企業に勤務している人と同じ評価をカードローン審査で受けることはあり得ません。
就職内定者という肩書は、カードローンの審査においてほとんど何の意味も持たないのです。
就職内定者ではカードローン審査に通らないと言える理由は、主に3つ挙げられます。
以下に詳しく解説していきましょう。
そもそもカードローンで事前審査を行う一番の目的はその人の返済能力を見極めることです。
カードローンのような個人向けの融資サービスでは、毎月少しずつ返済をしていく分割返済が基本となります。そのため、5万円、10万円と言ったちょっとした借り入れでも返済に数年かかったりすることもあるのです。
その長期間の支払いを確実に完済まで続けられるかということがカードローン審査では最も重要なポイントとなります。
その点、就職内定者は将来的に勤務先が決まっていて、安定した収入が得られることが決まっているのだから有利なのでは？と思いますよね。
その観点からすると、就職内定者という状態は決して盤石なものではありません。先方の問題で内定取り消しなどのトラブルに見舞われたり、家庭の事情や体調など何らかの理由で予定通りに就職ができなくなってしまう可能性はゼロとは言えないのです。少なくともカードローン業者からは、そのように判断されてしまうでしょう。
カードローン審査で返済能力を判断するベースとなる収入が確定していないのも、就職内定者の弱みの1つです。
収入がわからなければ、どのくらいの金額であれば返済可能なのかを判断することはできません。つまり、借入限度額をいくらに設定すればよいかということ決める基準が全くないのです。
収入に関しては、法律上の問題もあります。消費者金融などのカードローン業者を対象にする貸金業法という法律の中に、総量規制という取り決めがあります。
（⇒キャッシングの総量規制についてもっと詳しく）
この総量規制に関しては、まだ勤務していない会社での見込みの年収は全く意味を持ちません。
総量規制の対象となる業者では、就職内定者が見込み年収で審査を通ることは不可能になってしまうのです。
総量規制の対象外となる融資サービスはいくつかあり、銀行が取り扱っているカードローンもその1つです。しかし、銀行は消費者金融系のカードローンと比べて審査が厳しくなる傾向があります。
消費者金融で審査に通らなかった人が、銀行でならカードローンを利用できると言うケースは、ほとんどないと考えた方がよいでしょう。
在籍確認が取れないというのも、就職内定者がカードローン審査に通らないと考えられる理由の1つです。
就職内定の段階では、たとえ勤務する予定のオフィスに電話をかけたとしても在籍確認を取ることは当然できません。また、大きな会社で配属先が決まっていなければ、電話番号すら申し込みの際に記入することはできないでしょう。
在籍確認は、勤務先という重要な情報に関わることであるため、カードローン審査ではほぼ間違いなく避けて通れないものです。
中には在籍確認の電話なしで利用できると謳っているカードローンが無いわけではありませんが、勤務先の保険証や在籍証明などの書類を提出するなど、何らかの方法で勤務先への在籍を証明する必要があります。
在籍確認ができないということは、カードローン審査を通らないという結果に直結すると考えておいた方がよいでしょう。
実際にその時点で働いていない会社の名前を出して、就職内定者としてカードローンの審査に通ることは残念ながらできません。しかし、そうでなければ今現在の状況次第ではカードローンを利用することができる可能性はあります。
就職内定者と言っても、現在の状況は様々ですよね。学生の方もいれば、転職予定でまだ別の職場で働いていたりする方、あるいは今は何も仕事をしていないという方もいるでしょう。
したがって、全くの無職ならともかく今現在何らかの形で働いていて毎月収入があるというのであれば、就職内定者かどうかに関係なくカードローンを利用できる可能性はあるというわけです。学生の方でも、アルバイトの収入で利用できるカードローンを見つけることは可能です。
ただし内定先に就職することによって今よりも収入や雇用条件が良くなる可能性が高い場合は、急ぎでなければそれまでカードローンを申し込むのを待った方が賢明かもしれません。
やはり非正規雇用よりは正社員の方がカードローン審査では有利ですし、収入が高いほど借入限度額も高額になりやすくなります。よりよい条件でカードローンを利用することを重視するのであれば、就職・転職してからのカードローン利用をおすすめします。
ただし内定先に就職してからの方が収入や雇用条件が良くなるなら、それまでカードローンの申し込みを待った方がよりよい条件で利用できる可能性が高くなります。
入社したばかりの新入社員の場合、少なくとも間違いなくその会社に勤務しているわけですからカードローンの審査に絶対に通らないということはないでしょう。
ただし勤続年数の長い社員に比べれば、勤務1年未満の新入社員がカードローン審査で不利になってしまうことは否めません。
上でも少し触れましたが、カードローンの審査では長期間の支払いを滞りなく続けられる安定した返済能力を何よりも重要とします。
その観点からすると入社して間もない新入社員は、その会社で長く働き続けるかどうかは未知数と考えられてしまう可能性があります。勤続年数が長くなればなるほど、状況が今後大きく変化する見込みは少ないと評価されるのです。
新入社員は安定性という点では評価が低くなってしまうため、同じ勤務先でも勤続年数の長い社員に比べるとカードローンの審査では不利と言えるでしょう。
とは言え、新入社員でも仕事をしていて収入があることには間違いないので、就職内定者と違って問題なく利用できるカードローンは見つかります。
ただし、数うちゃ当たる精神でいくつものカードローンに申し込むと、「申し込みブラック」の烙印を押されかねないので、事前に情報収集して借りやすいカードローンに狙いを定めて申し込んでみるとよいかもしれません。
新入社員の方の中でも入社して間もない場合、特に入社3か月以内での50万円を超える高額借り入れは難しいと思っておいた方が良いでしょう。
上でご紹介した総量規制と関連して、借り入れ額が50万円を超える際には収入を証明する書類の提出が義務付けられています。収入証明書類として利用できるのは主に以下の書類です。
このうち上の２つは前年度の収入を基準に勤務先や役所から発行される書類ですから、新入社員が手にすることはできません。給与明細についても、直近3か月分、少なくとも2か月分は必要になることがほとんどなので、入社3か月以内ではまだ用意できません。
入社間もない新入社員は収入証明書類を提出することが不可能なため、50万円を超える借り入れをすることはほとんど無理に等しいと言えます。
これに関してもやはり銀行のカードローンであればもう少し借入額が高額になるまで収入証明書類不要で利用できるところが少なからずあるのですが、審査の厳しさを考えると実際にそれほど高額の借り入れができる可能性は低いでしょう。
50万円を超える高額借り入れが必要な場合は、入社から少なくとも3か月以上は経ってからカードローンを申し込むようにしてください。
また、入社3か月以内の新入社員の場合、収入証明書が必要になる50万円を超える借り入れは書類が用意できないため利用できないので、注意してください。
カードローンの審査では今現在の勤務状況と安定性が重視されるため、就職内定者として利用することはまずできません。
少なくとも内定した会社に実際に入社してから申し込むことをおすすめします。さらに言えば、入社してから年数が経過するほどカードローンの審査では有利になります。
どうせ借りるなら早く借りたいと思う気持ちがあるかもしれませんが、むしろどうせ借りるならよりよい条件で借り入れができるタイミングを狙うべきです。
よほど急ぎでお金が必要な理由がないのであれば、せめて就職してからカードローンを申し込んだ方が良い結果をもたらす可能性は高くなるということを、ぜひ覚えておいてください。
【参考ページはこちら】
キャッシングをするとやばいってホント？噂の真相は
入社してしまえば新入社員でも利用できるカードローンは見つかるようになりますが、勤続年数の長い社員と比べるとどうしても審査で不利になってしまいます。
急ぎでなければ入社してある程度の期間が経過してからカードローンを申し込んだ方がよりよい条件で利用できる可能性が高いのでおすすめです。
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その理由としては、カードローンの審査ではあくまで今現在の状況が評価基準になること、見込み年収は総量規制の対象にならないこと、勤務前だと在籍確認ができないことが挙げられます。